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変形性股関節症について

■変形性股関節症の生活場面への介入
術後は筋力訓練や可動域訓練を行うが、生活指導も大変重要である。特にTHAを行った患者では股関節の過度な屈曲・内転・内旋で脱臼してしまうため、術前から術後の禁忌肢位に説明とADL訓練を緒行う。
生活の多くは洋式にしたほうがよい。和式生活であると正座は可能だが、正座でのおじぎや横座りが禁忌肢位となるため股関節が脱臼してしまう。長時間の椅子上での坐位保持をさせるときには両大腿の間にクッションをはさませて内転を防止させるとよい。トイレ動作も洋式が基本になり、座面からの立ち上がり時に過度に屈曲してしまわないように中止する。このことは入浴のときにも当てはまる。浴槽に入るときには浴槽内に腰掛を用意する。
THA術後にはしゃがみ込み、立ち上がり、足指の爪切り、和式トイレが最も困難を伴うか不能である。そのほかにも立位歩行、靴下の着脱、腰を床に下ろすなども大きな困難を伴うとしている。そのため、多くの動作では代償運動をパターンを利用して行えるように指導する。
体位変換や動作時はつま先を外に向かせて行わせることが重要である。治療で端坐位をとらせるときには十分に注意させる。立位での方向転換時にも禁忌肢位への注意が必要で、患側の片脚立ちをさせず爪先立ちをさせて行わせることも時にはよい。側臥位での訓練時には患側を上にしたときに力を抜くと禁忌肢位をとってしまうため、患側を下にするほうがよい。ベッドから車椅子へのトランスファー時には、患者の自立のことを考えると多くの運動パターンの可能が必要になるため、健側回り患側回りの両方を可能にしていく必要がある。
術後には杖歩行を行わせるとよい。杖を持って歩行すると跛行のない正しい歩行を獲得するため、人工関節への免荷という点から有効である。患者は術後数週後には杖を使用しなくとも歩行可能だと思うが、医学的な面からは一生杖を使用して歩行させることが進められているため、杖歩行を始める際には単に安全のために指導するのではなく、きちんとした理由を説明することが必要になる。しかし現実には術後1年ほど経過すると杖の使用をやめることが多い。この理由としてはわが国の生活様式のすべてが洋式ではないことや、主婦が家事を行う際には杖は逆に不自由であることがある。そのため、杖の使用を継続させるためにはライフスタイルを根本から変えたり、家族や近隣社会の理解が必要になってくる。
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